CASIO MX-10/MX-101


カシオ製の格安MSX。
他社製MSXと比べて驚くほど小さくて軽いことが特徴ですが、現役当時は激安ともいえる価格が
最大の特徴でもありました。

これらの機種を見ると、もしカシオがMSX2にも参入していたらどんな機種を開発していたのだろう?と
想像が膨らみます。
仕様
発売年1986年(MX-10)
1987年(MX-101)
RAM16KB
VRAM16KB
FDD非搭載
拡張スロット1
漢字ROM非搭載
MSX-JE非搭載
MSX-MUSIC非搭載
その他ジョイパッド内蔵
ワイヤレス出力(MX-101)

名機、PV-7の流れを引く格安MSX

カシオ製MSXと言えば、格安MSXである名機PV-7(1984年発売)が有名です。
他社機が実売価格で5万円以上する中、何と定価29,800円で登場。
搭載RAMは8KB、キーボードを装備しているものの簡素な作りでMSXとしては最低限の仕様でした。
その後カシオ機は定価据え置きのままRAM16KBに強化したPV-16を経てMX-10に移行します。

そのMX-10は、定価を19,800円に引き下げての登場となりました。
MX-101はMX-10のマイナーチェンジモデルで、TVとの接続をワイヤレスで使用できる機能が
追加されました。
しかし残念なことに、このMX-101をもってカシオはMSX連合から離脱しました。

この2機種は恐らく数あるMSXの中では最安値でしょう。
チープと言われつつもファンが多いカシオ製MSX、MX-10とMX-101をご紹介します。


拡張スロットは1基。
スロットカバーはやや簡素な作りのせいか、現存機では外れて無くなっている個体多し。


キーボードはPV-7のプラスチック製からゴム製に変更されました。
このキーボード、タイピングはしんどいです。
ゆっくり一文字ずつ打っていけば、まあ何とか使えますが、一気に入力しようとすると
どうにも小さくて使いにくい。。

CAPSロックや「かな」のランプも付いていない徹底したコストダウンぶり。

青いキーはカーソルキーに見えますが、ジョイスティックとしてのみ機能します。
これは先代のPV系から引き継がれたもので、ジョイスティック対応のソフトでは方向キーと
トリガーキー(左下のTR1/TR2)として機能しますが、非対応のソフトでは反応しません。
本来のカーソルキーは方向キーの上に横並びしています。

うーむ、普通に青い方向キー=カーソルキーとして機能してくれた方が断然使い勝手が良いのですが。
本機の主なターゲットであるROMカートリッジのゲームを遊ぶ少年少女を使い方を想定すると、
この方が使い勝手が良いと判断されたのでしょう。


本体右側にはジョイスティック端子が用意されています。


背面側にはACアダプタ端子と電源スイッチ。


左側はデータレコーダ端子、RF出力、ビデオ出力。
MX-101にはUHF CHANNELなるボリュームが装備されています。
説明書が手元に無いので憶測ですが、ワイヤレス出力機能(後述)使用時に
これで出力を調整するのではないかと思います。


カシオ製のMSXにはデーターレコーダのインターフェイス機能が搭載されておらず、
使用には別売のFA-32が必要になります。


本体裏側には拡張端子があります。
ここに別売の拡張ボックス(KB-10)を接続すると拡張スロット2基とプリンタ端子が追加されます。
MX-10にはRFのチャンネル切り替えスイッチがあります。


MX-101では付属のアンテナを本体とTVに接続すれば、TVとの接続はワイヤレスで利用できます。
アナログチューナー搭載TVは手元に無いので、検証は断念。


電源は内蔵されておらず、ACアダプタを使用します。
型番はAD-4175。


痛んでいますが、箱も残っています。


お気に入りは裏面。ラインナップされていたゲームや周辺機器のカタログになっています。
拡大して見てみましょう。


ゲームのタイトルが29までナンバリングされています。
ツインビー等のように他社が開発したタイトルを自社製品としてラインナップしている物もありますが、
供給元としては一大勢力ではないでしょうか?
ゲームソフトだけではなく、BASICの解説やゲーム作成ツール?もラインナップされていたのですね。


こちらでは周辺機器が紹介されています。
「カシオMSX、いろんなことができるぞ。」

まあ別に他社機でも同じことが出来るんですが、「安くてもちゃんと拡張できるよ!」という事なのでしょう。


「あのワープロにもなるんだ。」
「あの」が付くほど、当時はワープロが人気の商品だったことがうかがい知れます。

入手ガイド


定価が安かった事からそれなりに売れたのでしょう、遭遇率は高いです。
RAMが16KBあるので豊富にあるMSX用ゲームの大半が遊べます。
かなりコンパクトな機種なので、保管場所にも困らずゲーム用としてセカンド機におすすめ。
注意点としてあげればFMPACが使用できない※1、スロットを2基使う機能が使用できない※2、
キーボードのタイピングがしんどい、といったところでしょうか。

相性の問題かもしれませんが、外付けFDDであるHBD-20Wを接続した時はDiskBASICが
起動するものの、FDにアクセスするとディスクI/Oエラーが出てしまい使用できませんでした。

※1 FMPACは要RAM32KB以上なので元々動作対象外だが、FMPACの項目でもふれた通り増設スロットを
   使用し、メモリを64KBに増設した状態で起動したところFM音源は鳴らなかった。SCCは鳴る。
   カシオ純正の拡張ボックスではどうなるか、所有していないため未検証。

※2 コナミ「沙羅曼蛇」ではグラディウス2のROMカートリッジと2枚挿ししてプレイしないと、真のエンディングが見れない等。
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